健診後の保健指導

特定保健指導

特定保健指導とは

特定保健指導は、階層化により「動機付け支援」「積極的支援」に該当した人に対して実施されます。

特定保健指導の目的は、対象者が自分の健康状態を自覚し、生活習慣の改善のための自主的な取り組みを継続的に行うことができるようにすることにあり、対象者が健康的な生活に自ら改善できるよう、さまざまな働きかけやアドバイスを行います。

動機付け支援・・・生活習慣の改善を促す支援が受けられます。

医師、保健師、管理栄養士らの指導のもとに行動計画を作成し、生活習慣改善に取り組めるように、専門家が動機付けを行います。計画どおり効果が出ているか等を評価します。

積極的支援・・・複数回にわたっての継続的な支援が受けられます。

医師、保健師、管理栄養士らの指導のもとに行動計画を作成し、生活習慣改善に取り組めるように、専門家が定期的・継続的な働きかけを行います。計画どおり効果が出ているか等を評価します。

なお、2年連続して積極的支援に該当した場合、1年目の積極的支援を終了していて、かつ1年目に比べて2年目の状態が改善※していれば、2年目の特定保健指導は、動機付け支援相当の支援でも可となります。

  • ※BMI30未満:腹囲1cm以上かつ体重1kg以上、BMI30以上:腹囲2cm以上かつ体重2kg以上

階層化のステップ

腹囲とBMIで内臓脂肪蓄積のリスクを判定します。

腹囲:男性85cm以上、女性90cm以上 →(1)

腹囲:男性85cm未満、女性90cm未満 かつ BMI:25以上 →(2)

  • ※BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
  • ※腹囲と内臓脂肪面積の両方を測定した場合は、内臓脂肪面積の測定結果を優先して判定を行います。(内臓脂肪面積100cm2以上→(1)、内臓脂肪面積100cm2未満かつBMI25以上→(2))

検査結果、質問票より追加リスクをカウントします。

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の判定項目
①血糖

a:空腹時血糖 100㎎/㎗以上 または
b:HbA1c(NGSP値) 5.6%以上

  • ※やむを得ず空腹時以外でHbA1cを測定しない場合かつ食後3.5時間以上10時間未満の場合、随時血糖100㎎/㎗以上
②脂質

a:空腹時中性脂肪 150㎎/㎗以上(やむを得ない場合は随時中性脂肪175mg/㎗以上) または
b:HDLコレステロール 40㎎/㎗未満

③血圧

a:収縮期 130㎜Hg以上 または
b:拡張期 85㎜Hg以上

その他の関連リスク(①~③のリスクが1つ以上の場合にのみカウント)
④質問票
  • 喫煙歴あり

ステップ1、2から保健指導レベルをグループ分けします。

内臓脂肪蓄積のリスク(1)の場合

追加リスク①~④について

  • 追加リスクが2以上:積極的支援レベル
  • 追加リスクが1動機付け支援レベル
  • 追加リスクが0情報提供レベル

内臓脂肪蓄積のリスク(2)の場合

追加リスク①~④について

  • 追加リスクが3以上:積極的支援レベル
  • 追加リスクが1または2動機付け支援レベル
  • 追加リスクが0情報提供レベル

 

以下の条件を踏まえて保健指導レベルを確定します。

  • 前期高齢者(65歳以上75歳未満)は、積極的支援となった場合でも動機付け支援とします。
  • 糖尿病、高血圧症、脂質異常症の治療で服薬中の方は、医療保険者による特定保健指導の対象となりません。

特定保健指導教室

2008年度から健康保険組合などの医療保険者に対して、40歳から74歳までの被保険者(本人)および被扶養者(家族)に「特定健診・特定保健指導」を実施することが義務づけられました。
このセミナーは、健診結果から将来、生活習慣病(脳梗塞・心筋梗塞など)を発症するリスクが高い方に対し、保健師や管理栄養士等の専門スタッフによる指導や情報提供を通じて必要な知識を習得し、生活習慣の改善に取り組んで健康な心身を取り戻していただくものです。

なお、当組合では対象年齢を国の基準より1年前倒しして、39歳以上の方を対象として実施しています。

名称 特定保健指導教室
コース名 積極的支援コース 生活習慣改善プログラムを専門スタッフによるサポートを受けながら継続して実践し、3~6ヵ月後に効果を確認します。
動機づけ支援コース 生活習慣改善プログラムを実践し、3~6ヵ月後に効果を確認します。
対象者 積極的支援コース 腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上であって、血糖・脂質・血圧の数値および喫煙習慣の中で2つ以上のリスクがある方
動機づけ支援コース 腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上であって、血糖・脂質・血圧の数値および喫煙習慣の中で1つリスクがある方
実施場所
実施時期 各事業所ごとに健診結果が出しだい順次実施します。
申込方法 対象者には参加案内を送付いたしますので、必要事項を記入の上、ご提出いただきます。また、遠隔指導につきましては、スマートフォン等で参加登録をお願いいたします。

健康相談

保健師が職場へお伺いしたり、オンラインで面談します。
定期健診や人間ドックの結果を見ながら、今後の健康管理(医療機関のかかり方・生活習慣の改善目標など)について一緒に考えましょう。

対象者 被保険者
  • ※対象となる方へは、日時・開催場所について担当課より事前に案内があります。
  • ※案内がない方でもご希望の方は担当課へ申し込んでください。

専任医師面接

重篤な症状(心筋梗塞・脳梗塞・腎不全など)を引き起こすリスクの高い方で、未受診のまま放置されている方、要受診の判定が出ている方、治療中と申告されているにもかかわらず、健診結果から見て経過の思わしくない方などに対し、今後の健康管理および治療等についてより良い方法を見つけられるよう、当組合の専任医師による面接(オンライン面接も可)を実施します。

対象者 被保険者
  • ※対象となる方へは、日時(対象者が希望日を設定)・開催場所について担当課より事前に案内があります。
  • ※案内がない方でもご希望の方は担当課へ申し込んでください。